【西宮市立中央病院の跡地にかかる地域懇親会(第10回)のご報告】

令和7年7月8日午後3時より西宮市中央病院において、西宮市立中央病院の跡地にかかる地域懇親会(第10回)が開催され傍聴をしました。

市当局から主に現時点での参加資格条件に関する市の考えと今後のスケジュールに関する報告が行われました。

第1 事業者選定の方法について

市当局から、事業者選定の方式について、市の大切な資産の有効活用の観点から、医療機能のみで事業者を選定することはできない。一方、医療機能を中心とした地域ニーズの充足に配慮する必要性が高い。

そこで、プロポーザル方式により価格と医療機能・地域貢献といった価格以外の要素を総合的に評価して事業者を選定することを検討している。

との説明がなされました。

※プロポーザル方式:公共事業などにおいて、複数の事業者から企画提案を募り、その提案内容を、単に価格だけでなく、価格以外の評価点(企画力など)を加え、総合的に評価して最適な事業者を選定する方式

第2 参加資格条件について

市としては、医療施設誘致の確実性と同時に競争性を確保するために多くの条件を設定することは避けたい。一方、「最低100床以上の規模は必要」などこれまでの地域懇親会における意見を踏まえ、地域ニーズを反映させる必要性がある。

そこで、現時点での参加資格条件に関する考えとして、次の条件を提示しました。

1 「必須条件」

  • 入院機能をもった病院(有床診療所を除く)の整備、運営を行うこと
  • 100床以上の病床規模を有すること(現中央病院の稼働病床数の60%)
  • 内科を含む複数の診療科目を設置し、外来診療を実施すること
  • 1次救急を実施すること

2 「提案にあると望ましいもの」として

  • 地域のニーズに対応できる医療機能や取組
  • 本市及び阪神圏域の医療課題の解消に寄与できる取組
  • 地域貢献、社会貢献の取組

第3 評価項目と配点に関する市の考え方について

その上で現時点での評価項目と配点に関する市の考えを次のとおり示しました。

1 まず、評価項目としては、①価格と②価格以外(事業安定性、医療機能、地域貢献)を総合的に評価する。

2 評価に際しては

  • 価格については、最低売却価格を設定することで一定の価格を担保する
  • 「価格」と「価格以外」では、価格以外に比重を置いて配点する
  • 価格以外のなかでは、特に「医療機能」に比重を置く
(評価イメージ)
価格 価格以外
事業安定性 医療機能 地域貢献

3 評価項目としては

(1)事業の安定性→長期的かつ安定的に医療提供ができるか

(2)医療機能

①患者受入能力→地域のニーズに対応できる病床規模・外来診療体制か

②地域医療への貢献

  • 診療所などの検査依頼への対応など病診連携における取組
  • 地域の緊急医療の需要に対する対応
  • 回復期機能や生活機能向上に向けたケアの実施
  • 認知症対応の充実など地域ニーズへの取組

③その他 本市や阪神圏域の医療課題の解消に対する寄与

(3)地域貢献 地域の活性化につながる取組

4 求める医療機能の評価項目(第3回地域懇談会(令和2年10月開催)資料より抜粋)

  • 安定的な医療提供・近隣での入院の希望に対応するため、一定の病床数を持ち入院に対応できる病院機能
  • 中央病院のかかりつけ医機能の承継する観点からの内科系の一般的な診療科を含む外来診察
  • 回復期病床不足という圏域の課題を解消するための回復期・慢性期機能への対応
  • 認知症対応機能の充実
  • 1次救急への対応

第4 近隣住民への配慮について

解体して新施設を整備する場合の近隣住民への配慮として

  • 敷地南側の道路に歩道を設置
  • 道路から建物までの距離の確保
  • 敷地南側の道路沿いに緑地帯の設置

などが示されました。

第5 今後のスケジュールについて

  • 7月29日(火曜日) 午後6時30分から 甲東ホール
  • 8月3日(日曜日) 午前9時30分から 西宮北口なでしこホール
  • 7月10日 市政ニュース・病院HP

2 令和7年10月 募集開始

3 令和8年2月から3月 評価・選定

 4  令和8年7月   統合新病院開院(開院予定日:令和8年7月1日)

中央病院閉院

5 令和8年10月   土地等の引き渡し

以上